クレマチスのいろいろ

(1)プロローグ

竹内 博

クレマチスと鉄線
このような会話に出会ったことがある人もいるのではないでしょうか。

●第一話
客「あ、鉄線がある・・なに、クレマチスって書いてある。・・・店員さん、これ鉄線じゃないの」店員「ああ、それね。クレマチスです」客「鉄線じゃないの?」店員「クレマチスです」客「??」

大輪花のクレマチスは古くから”鉄線”の名で親しまれてきました。
つまり鉄線とは大輪花のクレマチスの一般名なのです。
ですからこの場合の客の認識は間違いではありません。
勿論店員の”クレマチス”も間違いではないのです。

●第二話
客、インテグリフォリアの前で「これも鉄線の仲間なんだよ」「へえ~、随分変わったのがあるのね」

はい、その通りです。インテグリフォリアは大輪花のクレマチスと同じクレマチスの仲間なんです。
でも普通は鉄線とは呼びません。やっぱりインテグリフォリアです。略してインテと呼ぶ人も。英語の略は"integ."でしょうか。


●考えて見ましょう。
古来日本に伝わる大輪クレマチス「鉄線」は標準和名で「カザグルマ(Clematis patens)」と「テッセン(Clematis florida)」に分けられました。
”鉄線”と呼ばれていたものを同じ音韻である”テッセン”と”カザグルマ”に分けたのですから、それがそもそもの間違いであったのです。
いっそ”テッセン”ではなくて”フロリダ”と”カザグルマ”に分けたのなら何等問題なく受け入れられたのでしょう。
インテグリフォリアやラヌギノーサがラテン語の学名を仮名に置き換えて通用するのと同じようにです。
やはり「テッセン(Clematis florida)は”フロリダ”と呼ぶべきでしょう。

●第四話
「あれ、このクレマチス4弁。変わってるぅ!」「ほんとだ。普通は6弁とか8弁だものね」

クレマチスの原種は基本的にはほとんどが4弁です。むしろ6弁はまれで八弁はパテンス以外思い出せません。


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