クレマチスの園芸文化史

クレマチス園芸品種のなりたち

竹内 博

毎年春ともなれば、殆どの園芸店でさまざまな美しいラベルがつけられたクレマチスの苗がいまや定番となって売られています。品種数もここ数年の間に急増し、ある試算では現在市場で得られる品種数は400種ともいわれています。

これらの品種のほとんどは百八十余年の歴史のなかで自然から選抜採取したり、人の手によって交配されたりして人間社会に導入されたものです。人はそれを交配親としてさらに何代も交配を続け、時には突然変異という幸運も味方して現在記録に残るものでも約3、000という大きな栽培品種群を作りました。

キンポウゲ科クレマチス属は、スエーデンのマグヌス・ヨンソンの分類によりますと19節325種に分かれています。しかしこれは原種であり、大部分は一見いわゆる雑草のたぐいで、花も小さくとても栽培して楽しめるようなものではありません。実際に交配に使われたものは主に6節で、マクロペタラで知られるアトラゲネ節、インテグリフォリアのツブロセ節、タングチカなどの黄花で知られるメクラチス節、モンタナやキルロサのケイロプシス節、テクセンシスのウィオルナ節、カザグルマやウィチケラで知られるウィチケラ節です。 近年はこれにノウェ・ゼーランディアエ節が加わってカートマニ・ジョーなど新しい分野の園芸品種が作られています。

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